switchで遊べるインディーゲームの紹介(2/4)
はじめに
初めましての方は初めまして,「スの者」と申します.中の人のTwitterから来てくれた方がほとんどだと思いますが,スの者は中の人とは別人格なのでご了承ください.内輪向けのブログではありますが,仮にもスの者はネットの海に放たれた一介のコンテンツなので.その上で,内輪向けのため他の場所にリンクを貼られることも想定していません.
この記事は前回の記事の続きであり,早速本題に参ります.インディーゲームに関する導入や,紹介するゲームの評価指標については前回の記事をご覧ください.なお,最後の記事では「将来的に遊びたいゲーム」の紹介と告知(4/4)をします.
記事一覧
1/4:インディーゲームの導入と多人数向けゲーム
2/4:一人向けゲームの前半(この記事)
3/4:一人向けゲームの後半
4/4:将来的に遊びたいゲームと告知
一人向けインディーゲームの紹介
長く遊べる(プレイ時間:大,特大,任意)と短く遊べる(プレイ時間:小,中)に分けて紹介します.「長く遊べる」の方は全てオススメできます.全部ほしいものリストに追加してください(?).また,「短く遊べる」はパズルや謎解きが多めです.
この記事は長く遊べるゲーム(2/4)について紹介します.次回の記事で短く遊べるゲーム(3/4)の紹介をします.
長く遊べる
Cuphead
公式
発売日 | 2018年8月7日 |
メーカー | StudioMDHR |
金額 | 1,980円 |
メモ
開発 | StudioMDHR |
他媒体 | steam, PS4 |
ジャンル | アクションシューティング |
プレイ時間 | 大(15-30時間) |
サントラ | 買って |
コメント
インディーズの中ではMinecraft,Undertaleに次いで有名なゲームの一つだと思われる,アクションシューティングゲームです.1人向けですが,おすそ分けプレイ(オフライン)ならば2人でも可能です.1930年代のアメリカンアニメーションにインスパイアされており,可愛らしいレトロなカートゥーン調の見た目に反して,難易度はかなり高いです.しかしいくらでも挑戦できるので,死に覚えゲーのごとく繰り返しましょう.
このゲームの特徴はなんと言っても,アニメーションが全て手書きで,さらにBGMも全て生演奏です(こちらの動画をご覧ください*1).このゲームに関する長所はいくらでも書けるのですが,この余白はそれを書くには狭すぎるので(フェルマー並感)ネットで調べてください.ちなみに,そのうち有料DLCが配信されますし,Netflixではアニメ化されるそうです.また,サントラは超オススメできるので是非とも買ってください.スの者は『Honeycomb Herald』がお気に入りです.
Celeste
公式
発売日 | 2018年5月10日 |
メーカー | Matt Makes Games |
金額 | 2,160円 |
メモ
開発 | Matt Makes Games |
他媒体 | steam, PS4,XboxOne |
ジャンル | 登山アクション |
プレイ時間 | 大(15-30時間) |
サントラ | 推奨 |
コメント
インディーズの中では結構有名な,ドット絵の登山アクション・死にゲーです.昨年5月の『いっせいトライアル』*2で遊び,そのまま購入しました.ちなみに,任天堂公式でよゐこが実況プレイをしています*3.登山アクションと聞くと,Getting Over It,Pogostuck,Jump Kingのようなマゾゲーを連想するかもしれませんが,あのような「落ちたら最初から」のようなシステムはありません.むしろ,I Wanna be the Guyのような「エリアごとにセーブの死にゲー」*4の要素がほとんどです(もちろん初見殺しはありません).
操作は移動,ジャンプ,ダッシュだけの単純な操作で遊びやすいですが,エリアには大量のトゲや落下ポイントがあるのでかなり死にます.しかし,特徴的なのは死んだ後の復帰の早さです.一瞬で復活してすぐに操作できるので,ストレスなくスピーディーに再挑戦できます.ゲームのストーリーを追うだけ(A面だけ)ならばそれほど難しくはなく,ライトゲーマーでもサクサクとクリアできるでしょうが,B面などの追加ステージは滅茶苦茶難しいです.だからといってクリア不可能な難易度というわけでもなく,スムーズな復活システムと相まって,クリアするまで挑戦できる体制は整っています.
ちなみにスの者はサントラを買いました.ピアノがフィーチャーされている曲が多く,トゲのないイントロが心地よいのでスの者は目覚まし時計の音楽として採用しています.なお,サントラは3種類あり,A面曲,B面曲,アプデ追加曲の3つです.steamで販売されているのはA面曲だけなのでそれだけ購入していますが,その他はAmazon Musicで聞くことができます.
深世海 Into the Depths
公式
発売日 | 2020年3月26日 |
メーカー | カプコン |
金額 | 1,990円 |
メモ
開発 | カプコン |
他媒体 | Apple Arcade |
ジャンル | メトロイドヴァニア |
プレイ時間 | 大(15-30時間) |
サントラ | 買って |
コメント
開発がカプコンなのでインディーズではないのですが,カプコンの中の限定された小さなチームで開発しているので実質的にインディーズです.その上,元はApple Arcadeで配信されていたものをswitchに移植したという異色なゲームです(しかもその他の媒体では販売が無い).
また,ジャンルは大きく言えばアクションアドベンチャーですが,細かく言えばいわゆるメトロイドヴァニアです.メトロイドヴァニアの詳細は検索を推奨しますが,雑に説明すると「メトロイドやキャッスルヴァニアのような探索ができるゲーム」です.細かい説明は脚注で*5.
switchで発売された時(同日のnintendo direct miniで紹介*6),その6日前に『あつ森』が発売されたばかりで日の目を見にくかったと思われますが,深海が舞台のゲームでは日光は届きませんよね(何の話?).ストーリーとしては,海に沈んだ世界に1人で生きる主人公が深海の底へ向かう内容ですが,テキストでの説明は無く,所々にある過去の状況を示すパネルや,主人公の人間臭い身振り手振りが世界観を演出します.
このゲームはサウンドへの力の入れ具合が素晴らしく(こちらの動画をご覧ください*7),ゲーム起動時に「イヤホンやヘッドホンでのプレイ推奨」という旨のメッセージが出るほどです.水の透明感のある効果音は臨場感を生み出しますし,BGMも非常に心地よいです.是非ともサントラを買ってください(steamやamazonなどで購入可能).ちなみにスの者はラスボス戦の曲が好きです.MH3(tri)の村クエのラスボス戦を思い出しました.
Baba Is You
公式
発売日 | 2019年12月16日 |
メーカー | Hempuli |
金額 | 1,500円 |
メモ
開発 | Hempuli |
他媒体 | steam |
ジャンル | 倉庫番パズル |
プレイ時間 | 特大(30-時間) |
サントラ | 推奨 |
コメント
インディーズの中では結構有名な倉庫番パズルゲームです.倉庫番パズルというのは見下ろし型のマス目上のオブジェクトを押すなどして解く2Dパズルゲームですが,これはただの倉庫番パズルではありません.ルールが斬新すぎるのです.説明が難しいので上記ページの紹介映像などを確認してください.
また,日本ゲーム大賞2020のゲームデザイナーズ大賞を受賞しています.その発表イベントの動画*8の34分からスマブラディレクターとしてお馴染みの桜井政博氏が登場するのですが,42分から実況解説プレイが始まるので興味のある方はチェックしてみてください.なお,これを見ればこのゲームの概要は理解できます.
スの者は偶然このゲームを見つけたのですが,その時は「こんなパズルゲームがあるのか!」と衝撃を受けました.そして実際にプレイしてみると滅茶苦茶難しいんです.しかし,パズルの仕掛けは極めて上手に作られており,長い思考と試行を経た末に解けた時の達成感はひとしおですし,そういうわけでプレイ時間が特大になっています.steamならばユーザ自作のステージ(追加MOD)でも遊べます(本編だけで十二分すぎるのですが).
一言でこのゲームを表現するならば「大人向け知育玩具」ですかね,少なくとも低年齢層には難しすぎると思われます.自分も2時間ぶっ通しでプレイした時は,本当に頭がオーバーヒートしたんじゃないかと感じました.ということで,このようにやりごたえたっぷりの,パズルゲームの中では最もオススメしたい,唯一無二のパズルゲームです.ちなみに,スの者はサントラを買いました.聞くとパズルを思い出して頭痛がしそうです.また,3月14日に2周年を迎えるようで,セールが来ることが見込まれています.ぜひこの機会に購入してはいかがでしょうか.
Hollow Knight
公式
発売日 | 2018年6月13日 |
メーカー | Team Cherry |
金額 | 1,480円 |
メモ
開発 | Team Cherry |
他媒体 | steam,PS4,Xbox One |
ジャンル | ソウルライク,メトロイドヴァニア |
プレイ時間 | 特大(30-時間) |
サントラ | 買って |
コメント
インディーズの中では超有名なソウルライク・メトロイドヴァニア系のゲームです.『ソウルライク』とは,かの有名な『ダークソウル』などの『ソウルシリーズ』のシステムを踏襲したゲームのことを指します.その詳細は検索を推奨しますが,脚注にも少し記載します*9.このゲームも「2D版ダクソ」と呼ばれることがあり,ゲームシステムが確かによく似ていますが,難しさに関してはあれほど難しくはないと思います.
虫たちが生活する世界が舞台なので虫が苦手な人には少し苦しいかもしれませんが,全体的に可愛らしいデザインなので受け入れられやすいと思われます.だからこそソウルライク特有の難しさが際立ちますが,やろうと思えば敵との戦闘はスルーできるので,難しいと感じれば素直に逃げ回るのも可能です.体力も比較的簡単に,かつ無限に回復できるので,物怖じせず突き進むのがいいでしょう(最悪死んでも所持金をロストする前に回収すればよいですし,簡単に回収できるアイテムもあります).
なお,体力回復の際には『ソウル』を消費します(色々なゲームで用いられる,いわゆるMPです).敵を倒したり,ソウルをチャージできるオブジェを叩いたりすることでソウルを獲得できますが,「体力が少ない時には敵を倒してソウルを獲得しなければ回復できない」という必然的な状況がこのゲームのスパイスになっています.メトロイドヴァニア要素である大規模な探索の楽しさと併せて,虫の世界を探検しましょう.
このゲームは本編だけでもかなりボリュームがあるのに,無料アップデートが4回も来ており,このゲーム1本で長く遊べます.それなのに1,480円という破格の安さで,半額セールも来ることがあるので,すなわち「コスパおばけ」です.ちなみに,スの者はサントラを買いました.全体的に荘厳なBGMで,通常マップの落ち着きと,ボス戦の壮大さの緩急が良い塩梅になっています.サントラもボリュームがあり,それに対して価格は控えめなので購入してはいかが.
Dead Cells
公式
発売日 | 2018年8月7日 |
メーカー | Motion Twin |
金額 | 2,480円 |
メモ
開発 | Team Cherry,Evil Empire |
他媒体 | steam,PS4,Xbox One,iOS,Android |
ジャンル | ローグライク,メトロイドヴァニア |
プレイ時間 | 任意(X時間) |
サントラ | 買って |
コメント
インディーズの中では超有名なローグライク・メトロイドヴァニア(いわゆるローグヴァニア)系のゲームです.『ローグライク』とは,雑に説明すると『毎回ダンジョンが変わる,無限に遊べるゲーム』です.やはり詳細は検索を推奨しますが,脚注にも記載します*10.昨年2月の『いっせいトライアル』*11で配信されていましたが,スの者はそれとは関係なく購入しています.
このゲームの特徴としては,ローグライクの難しさと刹那さ(切なさ)を楽しむのはもちろんですが,ゲーム内の難易度でプレイスタイルが変わってくるところも面白いです.低難易度ではスピーディーな戦闘を楽しむことができ,ほぼハクスラ*12のような感覚で楽しめて「自分はこのゲームが上手いのではないか」と錯覚させてくれます.一方で,高難易度になると体力回復の機会が減り,盾によるパリィ(「攻撃を弾く」という一般的なゲーム用語)や冷静なプレイが必要となってきます.そして気づくことは「自分は上手くなかったのか」ということと,同時に「もっとやり込んで敵の行動を把握しないとクリアできない」ことで,よりこのゲームの沼にハマってしまう原因になります.
つい先日(1月26日)3回目の大型DLCが配信され,再び盛り上がりを見せています.しかも今後もアプデを続けるそうで,終わりを見せません.そういう点でも遊び始めるゲームとしては十分に妥当ではないでしょうか.ちなみにスの者はサントラを買いました.『ClockTower』がお気に入りです.また,サントラには原曲と8bit風アレンジの2種類があります.なお,steamでサントラを買うと,先述したアプデに併せて随時更新するフォローアップっぷりです.BGM自体も非常にカッコよく,しかもサントラはかなりボリュームがあるのに安すぎる値段になっています.サントラだけでも買ってはいかが.
Slay the Spire
公式
発売日 | 2019年6月6日 |
メーカー | Humble Games |
金額 | 2,570円 |
メモ
開発 | Mega Crit Games |
他媒体 | steam,PS4,Xbox One,iOS |
ジャンル | デッキビルディング,ローグライク |
プレイ時間 | 任意(X時間) |
サントラ | 推奨 |
コメント
インディーズの中では超有名なデッキビルディング・ローグライクゲームです.『デッキビルディング』とはその名のとおりデッキをビルドする要素を持ちます*13.そして何より『ローグライク』なのです.じっくり遊ぶデッキビルディングと気軽に遊べるローグライクのコラボレーションが生み出す強烈な面白さはやみつきになります.
操作キャラクターは4種類あり,いずれも特有のカード群を持っています.最初は特定の10枚程度(シンプルな攻撃と防御+α)のデッキで始まりますが,塔(Spire)への侵攻を進めるにつれてカードは増えていきます.また,カードだけでなくレリックという常時バフないしはデバフ効果のある装備品も集めることで自身を強化していきます.侵攻のルートは毎回ランダム生成され,またどのカードやレリックが手に入るかは毎回変わるので(ローグライク要素),序盤で手に入ったカードやレリック次第で「今回はどのようなビルドで進めるか」を模索することがこのゲームの醍醐味です.カードやレリックの「引きの運」はもちろんありますが,それを圧倒する戦術を生み出すのが非常に楽しいのです.
このゲームはビックリするくらい時間が溶けます.ラスボスはかなり強く,それなりに強いデッキを組めても返り討ちに遭うこともしばしばですが,だからこそ再挑戦の熱が生じてしまいます.その上,ゲーム内難易度も21段階存在しており,また様々な追加要素を設定できるカスタムモードもあるので,ハマれる沼はあらかじめ用意されているということです.なお,steamではユーザ作成の追加MODが充実しているので本当に際限がありません.ちなみに,steamではサントラを買うには本編が必要なので買えていません*14.ラスボス戦の曲がお気に入りで,演出も相まって本当に「ドキドキ」してしまいます.
おわりに
一人向けのゲームのうち,長く遊べるものを7個紹介しました.スの者はいずれもセール時に購入しており,購入時の金額は2,000円を超えていません.Amazonでダウンロードコードの販売をしているゲームもあるので,ニンテンドーeショップではセールをしていない時でもアマプラセールやサイバーマンデーのようなときに安く買えることもあります.
前回の記事に引き続き,もしこの記事を通して「このゲームをほしいものリストに追加した,あるいは購入した」ということがありましたら,よろしければ中の人のTwitterやこの記事のコメント欄にご連絡ください.中の人が喜びます.
3/4:一人向けゲームの後半(次の記事)
*1:https://youtu.be/wRRV7TIQTX0
*2:『Celeste』が期間限定で遊び放題! Nintendo Switch Online加入者限定イベント「いっせいトライアル」開催 | トピックス | Nintendo
*3:https://youtu.be/Unqxta2qRsc
*4:ジャンル名としては,(狭義の)プラットフォームアクションでしょう.アイワナやSuper Meat Boyのようなものです.
*5:メトロイドヴァニア系とは広大なフィールドを探索するゲームを主に指し,特徴としては探索エリアがゲームを進めるにつれて広がっていくところです.なんらかのゲームで「明らかにこのオブジェクトの向こうに新たな道が見えるが,現在の能力や道具では進むことができない」という経験が皆さんにもあるのでは.そんな感じの探索要素のあるゲームで,メトロイドやキャッスルヴァニア(悪魔城ドラキュラ)に代表されるものです.
*6:Nintendo Direct mini 2020.3.26|任天堂
*7:https://youtu.be/11ZpFb6IBqU
*8:https://youtu.be/RNH7pcen5kQ
*9:主な要素としては,「篝火システム(体力回復と敵の復活)」「ロスト保留(所持金などを失っても取りに戻れる)」「広大なマップと探索要素」「難易度が高い(死に覚えゲー)」が挙げられます.ホロウナイトもこのいずれの要素を持ち(ダクソの篝火はホロウナイトのベンチに相当します),さらには「暗い雰囲気」や「ダクソでいう指輪のような装備品(チャーム)」も共通します.
*10:ローグライクの語源は『ローグ(Rogue)』というゲームから来ています.ローグライクの要素としては「毎回ダンジョンが変わる」は言えると思いますが,ローグライクの派生として『ローグライト』があるなど,言葉の定義は常に論争されているフシがあります(検索してみてください).Dead Cellsでは「死んだらステータスは最初から」というシステムがローグライク要素でしょう.
*11:『Dead Cells』が無料で遊び放題! Nintendo Switch Online加入者限定イベント「いっせいトライアル」開催 | トピックス | Nintendo
*12:『ハック&スラッシュ』というゲームジャンルで,敵をなぎ倒すことに重きが置かれたゲームです.分かりやすい例では『無双シリーズ』,ハクスラ界隈では超有名な『Diabloシリーズ』が代表されます.
*13:主にはボードゲームのジャンルで,その代表は『ドミニオン』でしょう.ボードゲームがよく分からなくても,TGC(トレーディングカードゲーム)で「このカードとこのカードのコンボやシナジーを狙ってデッキを組む」ことの楽しさを経験している人も多いのでは.
*14:つまり販売元がサントラをDLCというカテゴリの設定にしているままであるということです.サントラというカテゴリにいつか変えてくれることを期待します.